« 傘がない 突然のスコールで大渋滞・カラカウアは水びたし | トップページ | 利尻 礼文島 バスが来ない »

南仏・エクス・アン・プロヴァンス

西欧美術紀行 南仏・エクス・アン・プロヴァンス

《セザンヌ サント・ヴィクトワール山》

 今年2006年はセザンヌ没後100年である。南フランスのエクス・アン・プロヴァンスという街で彼は生まれ、晩年、その地のアトリエで過ごした。エクスは古代ローマの噴水など、遺跡が残る、落ち着いた街だ。とくに中心のミラボー通りは、樹齢500年のプラタナスの並木が続く。通りのカフェもおしゃれだ。

 何よりも忘れてならないのはセザンヌの絵画。リンゴやオレンジの静物画やチョッキを着た少年、トランプをする人々などの人物画に水浴を描いた作品。この地にいまも存在する、聖地・サント・ヴィクトワール山もセザンヌが繰り返し描いたモチーフである。

 ポール・セザンヌはこの山の絵を油彩で60点以上、水彩も20点以上のあわせて80点を超えて描いたそうだ。実際にエクスへ行くと、なるほど彼のアトリエから歩いて、高台にあがるとすぐ目の前にサント・ヴィクトワール山がみえる。(アトリエは見学できる。山荘の2階がアトリエ)

 だがしかし、本当の山は、彼の作品とままったく異なり、ただの石灰岩の山にすぎない。色彩もセザンヌの緑や青、茶色ではない。白い山だ。

 大学の先輩で、いまやセザンヌ研究の第一人者・浅野春男先生によれば、

なぜセザンヌはこれほどまでに故郷の山に執着したのか。彼は山をあたかも人間の肖像のようにして描いた。セザンヌにとってそれは「息子のようにいとしい我が山」であったにちがいない。』

 確かにこの目でみると、何の変哲もない、白く灰色の石灰で無機質な山である。そこに生命力を加え、意味を与え、彼は描き続けた。ただセザンヌのモチーフとして、あまりにヴィクトワール山が有名なだけに、この山の存在感は大きい。世界中の美術館でサント・ヴィクトワール山を見ることができるが、中には描きかけ(製作途中)の、白い部分が残されている作品もある。

 プロヴァンス観光局の《セザンヌ2006》のHPにサント・ヴィクトワール山の画像があるので紹介する。あわせてロンドンのコートルド美術研究所(美術館)の作品も。どうして石灰岩の約1,000mの山が、これほどまでに人に感動をあたえるのか、不思議だ。(画像はコートルドの売店で購入した絵葉書)Photo_26 Photo_27

|

« 傘がない 突然のスコールで大渋滞・カラカウアは水びたし | トップページ | 利尻 礼文島 バスが来ない »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

初めまして

どえらえもん、といいます。

ココログの検索でこちらにたどりつきました。

しかし世の中にはいろんな世界があるのに驚きです。勉強になります~

毎日、でたらめな妖怪人間を相手にしている自分とは大違いです。

どうもお邪魔しました (^^)

投稿: どえらえもん | 2006年7月16日 (日) 00時45分

どらえもんさん、ようこそ!!
どらえもんさんのブログには個性があります。言葉(会話)の面白さがありますね。自分の好きなこと、感じたことを書くことが大事なのです。また、遊びに来てくださいな。

投稿: たろべえ | 2006年7月17日 (月) 23時09分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/177442/10952163

この記事へのトラックバック一覧です: 南仏・エクス・アン・プロヴァンス:

« 傘がない 突然のスコールで大渋滞・カラカウアは水びたし | トップページ | 利尻 礼文島 バスが来ない »