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スイス・サンモリッツ セガンティーニ美術館

西欧美術紀行 スイス・サンモリッツ セガンティーニ美術館Segantini_museum

Photo_60

スイスの南東部、イタリア国境に近い《サンモリッツ》は、ヨーロッパの高級リゾート地としても有名な所である。夏は避暑地としてセレブ御用達のホテルや別荘が並ぶ。冬場はもちろん、(冬期オリンピックが開かれたこともある)スキーリゾートになる。

 なにしろ標高1,856mだから、夏は涼しい。数年前の7月に訪ねた。人気の避暑地だけあって、メインストリートには、高級ブティックやブランド専門店がオープン。セレブな山間(やまあい)の町である。

 《セガンティーニ》は、日本では岡山の大原美術館(『アルプスの真昼』1893年)くらいにしか、作品がないので、それほどポピュラーな画家ではないかもしれない。41歳で亡くなるまで、ほとんどエンガディン地方、アルプスを拠点に70点程の作品を残したにすぎない。ジョバンニ・セガンティーニ[スイス 1858-1899]は、独自の点描技法が特徴で、高原、草原の風景画が多い。Photo_61

 サンモリッツの湖を見下ろす、高台にセガンティーニ美術館はある。坂道を登って行くと『ハウルの城』に登場したようなロボットチックな円筒形の建物がみえてくる。この美術館の2階が、セガンティーニの「三部作」(1896~1899年)を展示している。左から「生」、「自然」そして「死」」である。かなり大きなキャンバスに描かれている。絵の前にはベンチが用意されていて、ゆっくり鑑賞できる。もちろん、ほかにも彼の初期の頃からの作品の展示があるが、やはり「三部作」が圧巻。人生をふと垣間見て、夕方の草原でこどもを抱きしめる母親の姿は「生」、うなだれて女が牧畜の親子の牛を引く姿の「自然」、そして亡くなった人をともらう冬の朝の情景が「死」だ。明るい作品ではないが、すべて深みがある。人によっては、好き嫌いがある作品かもしれない。なぜなら(自分もそうだったが)「三部作」を見ると、作品スケールの大きさに圧倒さるるものの、心は晴れず、重くなる一方だった。しかし強い衝撃で印象が残る作品。

Werden Seinshizen_

(※『アルプスの真昼』は大原美術館提供、「三部作」はセガンティーニVergehen美術館の絵ハガキから、「生」「自然」「死」の順)

※休館が多いのでホームページ等で事前に確認してください。

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コメント


ブログにコメントありがとうございました。
スイスにセガンティーニ美術館があるのですね。アルプスで絵を描いていると、自然の穏やかさも厳しさも経験するのでしょうか。いつかセガンティーニ美術館に行ってみたいと思いました。アルプスに行けば、改めて絵の良さを感じそうです☆

投稿: -TAKESHI- | 2006年9月 2日 (土) 00時55分

セガンティーニの絵は、光に溢れていて、スイスの澄んだ空気が感じられますよね。
スイスには何回か行きましたが、残念ながらサンモリッツには行った事がありません。彼が描いていた場所、空気、景色、そして作品をいつか味わってみたいです。

投稿: cojico | 2006年9月 2日 (土) 11時58分

TAKESHIさん、cojicoさん、コメントありがとうございます。
 サンモリッツは、本当によい所です。できれば夏、ぜひ行ってください。スイスには、ステキな小さな美術館もたくさんあります。
チューリッヒ、ベルン、バーゼル、ルツェルンなど、観光地としても見所もあり、有名な美術館もあります。私は8日間で回りました。機会があればまた紹介します。

 サンモリッツには、セガンティーニのアトリエも残されています。もっともっとファンがふえるといいですね。

投稿: たろべえ | 2006年9月 2日 (土) 21時57分

こんにちは。サンモリッツのブログを色々読んでたらコチラのブログに辿り着きました。写真が綺麗でオシャレなブログですね。
行きたくなりました。

投稿: 萌音 | 2014年2月27日 (木) 21時14分

萌音さん、コメントありがとうございます。
サンモリッツは、夏に行きましたが、いい所です。
是非、行ってみてください。

投稿: もりたたろべえ | 2014年3月 1日 (土) 10時02分

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