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私の好きなゴッホの1枚 《ジャガイモを食べる人々》

西欧美術紀行 私の好きなゴッホの1枚 《ジャガイモを食べる人々》

 オランダのアムステルダムにファン・ゴッホ美術館がある。数々の名作が展示されているが、《ジャガイモを食べる人々》(馬鈴薯を食べる人々)という作品が好きだ。

 アムステルダムといえば、ライクス・ミュージアム(国立絵画館)でレンブラントの大作『夜警』やフェルメールの作品をみることができる。すぐ近くに、ゴッホの美術館はある。ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(1853~1890)の作品は、欧米や日本でもお目にかかれるが、ここアムスの美術館とやはりオランダ国内のオッテルローにある「クレラー・ミューラー美術館」にもゴッホの作品が多い。この2つを見学すれば、おおよそゴッホの生涯にふれることができる。

 《ジャガイモを食べる人々》1885は、オランダ北部の農村・ニューネンでの作品。まだ彼がパリや南フランス(アルル)に出る前のもので、いわゆる「ゴッホ」の力強いタッチや鮮やかな色づかいをしていないが、デッサンがしっかりしている力作である。実は同じモチーフのエッチング(版画)作品が、やはりファン・ゴッホ美術館とクレラー・ミューラーにも展示されているが、油彩(油絵)の本作品より、ずっとやさしく、農民の家族たちもまるで風呂あがりのようなタッチで描かれている。

Photo_62  《ジャガイモを食べる人々》本作品については、ゴッホ自身が弟・テオ宛の書簡にも述べているそうだが、農民の生き生きとした、ゴツゴツした手や生活感あふれた顔を表現したかったようだ。少なくとも、美術館でみた時の感動は忘れられない。アムスのゴッホ美術館には、絶筆とされる《カラスの群れ飛ぶ麦畑》も展示されているが、私はこの暗い農民の姿にショックを受けた。1日の労働のあと、楽しみな夕餉(ゆうげ)。ジャガイモだけの粗末な食事だという人もいる。

 アムステルダムに旅することがあったら、アンネの家や飾り窓の見学もはぜせないが、ぜひファン・ゴッホ美術館を訪ねてほしい。

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