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《桃太郎》伝説 陰陽五行説だった

《桃太郎》伝説 これは《陰陽五行説》だった

 昔話、おとぎ話の『ももたろう』は、こんなストリーだ。Photo_143

おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。川上から流れてきた大きな大きな桃を老夫婦は、やっとのことで家に特大な桃を持ち帰り、二つに割ってみると、中から元気そうに丸々と太った赤ん坊が出てきました。桃太郎と名づけられたこの子は、成長すると、村人たちが苦しめられている、鬼が島へ鬼退治に出かけることになりました。おばあさんは、桃太郎に「きびだんご」を持たせてくれました。

 桃太郎は途中、出会った「犬」、「猿」、「雉(きじ)」に、きびだんごを与え、その代わりに鬼退治に同行するように約束させました。鬼との一戦では、お供の3匹はそれぞれに活躍。雉は、まず空を飛び敵情視察(ものみ、斥候、偵察)をし、情報を桃太郎に伝えた。いよいよ鬼との対戦。雉は鬼の耳もとで、ケーンと鳴く。その音に驚いた鬼が、ひるんだ隙に、猿が鬼の目に向け、やわらかいきびだんごを投げつける。目が見えなくなった鬼に犬がガブリと噛みつく。こりゃあまいったと鬼は逃げ出して行く。

 (桃太郎は一体、何をしていたのだろうか。単なる指揮官だったのか。)

 桃太郎一行は、鬼から金銀財宝を取り上げ、村に持ち帰る。戦(いくさ)の褒美として、

3匹たちには、さらに「きびだんご」を与えた。(褒賞)それから、おじいさん、おばあさんと幸せに暮らしました、とさ。

 儒教的には、お供の3匹は「きびだんご」をもらった「恩」に報いるため、鬼と戦い、主人である桃太郎に対して見事に「忠誠心」を示した。

 さて、この桃太郎のお話、実は古代中国の戦国時代頃に発達した《陰陽五行説(おんみょうごぎょうせつ)》に由来するのだそうだ。2_10

 《陰陽五行説》とは、万物を陰と陽に分類し、森羅万象の構成要素(気)を木・火・土・金・水の5つが循環して変化するという考え方である。四季の変化、一日のうちの時刻の流れもこれに基づく。それぞれに対応する「色」、「果物」もある。

 方角(方位)も五行では、現在の干支(えと)(十二支)で分類されている。北の

子(ね)から丑(うし)、寅(とら)、東の卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、南の午(うま)、未(ひつじ)、西の申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)と続き、亥(い)は北だ。

 「陰陽道」では、「丑寅(うしとら):北東」の方角は、邪悪なもの、忌み嫌うものなど「鬼」が出入りする方角を《鬼門(きもん)》と呼ぶ。これに対して、対極にあるのが「裏鬼門」と呼び、「未申(ひつじさる):南西」で鬼の出入りを封じる方角である。

 つまり裏鬼門の線から時計回りで時系列が動くため、鬼を封じる(鬼退治)には、

この「金」の領域の果実「桃」太郎が、「申」「酉」「戌」を同行して、方位「西」へ行くことになる必然性がある。(季節は「秋」に違いない)

 ところで酉は鳥であって、決して鶏(ニワトリ)ではない。日本では平安時代にすでに雉が神への献上物、「神饌(しんせん):神様に供える酒食」として定められており、貴族にも食されていたため、酉は雉であったようだ。

 鬼門の対極を意識しなければ、「杏(あんず)太郎」がお供に、へび(巳)、うま(午)、ひつじ(未)を連れていったかもしれない。「栗太郎」がイノシシ、ネズミに牛を連れていたかもしれないし、「李(すもも)太郎」は、トラとウサギとたつ(龍)を子分にしていたかもしれない。やはり、桃太郎が一番強そうだ。

 それから『ももたろう』のお話は、岡山以外にも香川県、愛知県などにも伝わっているが、岡山県の吉備津神社に伝わる神話「吉備津彦命(きびつひこのみこと)」の鬼退治の伝説が、この童話のルーツらしい。

 こんなに奥深いとは驚いた。おそるべし「桃太郎」。(画像は社団法人岡山観光連盟、ももっち)

 

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