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《庄内ひな街道》

 2005年文化庁の肝いりで、『わたしの旅~日本の歴史と文化をたずねて~2005』というタイトルで全国から旅の企画を募集した。文化事業の一環である。なかなか斬新なアイデアあふれる100選が選ばれたが、旅行業として商売になりそうなものは、少なかった。なかでも東京都の山崎セツ子さんの「ひな街道を行く 山形県・新潟県2泊3日」について、昨年3月に日本旅行業会(JATA)で検証ツアーをおこなうことになり、私も参加した。

 庄内の酒田や鶴岡では、藩主や裕福な商家に、いまでも豪華なひな人形が残っている。江戸時代の北前船で京の都や上方から高価なひな人形が運ばれたり、大名家の越し入れにより、江戸の人形文化が伝わった。「ひな街道を行く」ツアーは、新潟から羽越線で酒田に入り、酒田市内の本間美術館や本間家そして商家・旧鐙屋(あぶみや)や料亭・相馬楼でひな人形をみる。泊りは、酒田駅前の酒田東急イン。館内のル・ポトフというフランス料理がおいしい。Photo_160

 2日目は、庄内の中心地・鶴岡へ。メインは到道博物館で、庄内藩主・酒井家に代々伝わる豪華なひな人形や雛道具を見学。ここで館内案内と説明をいただいたのは、学芸員の酒井賀世さん。藩主・酒井家18代酒井忠久氏の長女である。世が世であれば、お姫様。なるほど美しく品がある。(山形県の広報誌に賀世さんの紹介がある)

http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020020/mm_bk_data/s/img_mm_series_woman/no_104/sakai.html

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※山形県広報誌「いきいきWOMAN No.104」より

 

 ツアーは、その後各地でひな人形をみて、湯野浜温泉に泊り、新潟の村上へ。ここで町屋(商店)に伝わる数々の人形を拝見した。

 「ひな人形」のルーツは、人間の形につくった草木を川や海に流して、幼い子の無事な成長を願った《形代かたしろ》だ。その後、紙雛がつくられた。ひな人形としては、寛永雛→享保雛→次郎左衛門雛→有職雛→古今雛と変容してきた。現代のひな人形は、江戸時代につくられた「古今雛」の流れである。庄内ひな街道をたどると、本間美術館や到道博物館で、この歴史を学ぶことができる。

 私は、男なのでどうも「ひな人形」ばかりでは食傷気味になったが、酒田の旧商家で料亭(旧鐙屋)でみた《傘福かさふく》には感動した。つるし雛で、番傘に手づくりの小さな人形や野菜やくだものなどをつるす。やはりこどもが無事の大きく育つようにと祈願して、神社に奉納されたものだ。子を思う親の心は、いつの世もかわらない。Vfsh0161

(写真:到道博物館提供、傘福その他はたろべえ撮影)Vfsh0159_1

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コメント

たろべえさん、
酒井のお姫様はさすがに美しい方ですね。理知的な感じです。でも姫様、現代では学芸員なのですか。遊んで暮らせるわけではないんのですね。それからひな人形はすばらしいですが、たろべえさんも書いていますように男にとっては、どうでもいいものです。はたして観光の有力素材になるのですか、疑問です。

投稿: 通りすがりの旅人 | 2007年3月 5日 (月) 21時25分

通りすがりさん

 お姫様の話題は別にして、いま日本各地で「ひな人形」が見直されています。ひな人形研究の第一人者・藤田順子先生の公演をきいたことがありますが、おひなさまは、こどもの成長を願う親(母親)のこころがその発祥です。だからわれわれ男のは、もうひとつ愛着がないのかもしれませんね。

 たろべえは、こどもの頃、女の子の家に遊びにいって、ひなあられをいただいた記憶もありません。悪ガキと外で遊んでばかりでしたから。

投稿: もりたたろべえ | 2007年3月 5日 (月) 21時34分

たろべえさん

熊本に住んでいたとき、福岡県の柳川の観光名所の一つ、「お花邸」という処で、いろんな雛壇がずらーっと並んでいたのを見たことがあります。

昔の話で詳しいことは忘れましたが、古い武士の屋敷の中に上がり、お庭や部屋を楽しみながら、立派な雛壇から豆粒のような小さな雛壇まで見られたのは、華やかな江戸時代に入っていったようでとても楽しかったです。
ついでに、柳川名物のうなぎのせいろ蒸し!最高ですよ。

最近では2年ほど前、名古屋の徳川美術館で丁度ひな祭りを見てきました。さすが徳川家代々の品々、高貴で煌びやかで、結構楽しめましたよ。

女の子のお子さんがいる家庭には、面白いかもしれません。

投稿: Cojico | 2007年3月 6日 (火) 18時51分

Cojicoさん

私も添乗で九州の柳川へ行ったことがあります。名物は「うなぎのせいろ蒸し」と柳川下りの船ですね。確かに2段重ねの大きなウナギとたっぷりの錦糸タマゴは、ボリューム満点でおいしかったなあ。

 それから「お花邸」にも上がりこんで館内を案内していただきました。「ひな人形」の時期ではなく、五月人形だったか、武者人形や多くの茶道具をみた記憶があります。

 名古屋は奥さんの実家でして、かなり前に徳川美術館に行きました。豪華な和服(着物)が飾ってあったのと、巨大な湯のみが展示してあったと思うのですが。

 伊豆稲取の「つるし雛」も最近有名です。日本全国にきっとたくさんあるのでしょう。
(でも女の子がいなくてよかった。わが家では、とても雛人形を飾るスペースがありません)

投稿: もりたたろべえ | 2007年3月 6日 (火) 21時16分

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