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あこがれの《オリエント急行》

 添乗員をやっていて印象に残っていることがある。旅行会社に入ってよかったと思うことのトップは、あこがれのORIENT EXPRESS(オリエント急行)に乗車した思い出である。添乗員として、イタリアのベニス(ベネチア)からパリまでの約22時間の列車の旅であった。Vsoeextsce33

 ベニスのサンタルチア駅を午前11時に発車。車両は完全なコンパートメント形式でツイン(2名1室)が基本で、添乗員はシングルの一人個室だ。昼間はゆったりとした座席だが、夜間は快適なベッドになる。夕食(ディナー)と朝食(ルームサービス)がつく。ベニス~パリ間の運賃料金は、239,000円。これに個室(シングル)料金が115,000円加算されるから、決して安いものではない。確かイタリアとパリを回るツアーで約70万の旅行費で10日間程度の行程であった。参加者は8名ほどの豪華な旅行だった。ちなみに参加者は、私以外は女性ばかり。

 オリエント急行のディナーは定評がある。夕方6時と夜8時に2部交代だが、ゆっくり食事がサーブされる。もちろんディナータイムには、「ドレスコード」があり、男性なら上着(ジャケット、スーツ)にネクタイ着用。女性もイブニング・ドレスが必要だ。

 たっぷりと着飾ったメンバーで食事に行く。当然、ワインも頼む。パリの3星レストランの鴨料理がメインだ。こんな時、日本人は居合わせた外国人と英語で会話のひとつも楽しみたいものだが、シャイなお客様ばかりで困った。Meals_photo1

 たっぷりとディナーを堪能して、5、6人のお客様と「バーカーBAR CAR」へ繰り出す。この車両は、ピアノが置いてある。弾き語りをバックにカクテルを頼む。日本人だとみるや、さっそく「さくらさくら」や「上を向いて歩こう」などを演奏してくれた。とくに「ここに幸あり」の曲は、バラードに編曲され、心に響く音色である。ピアノ弾きの初老の男性にチップをはずむ。

 列車は、まもなくイタリアからスイスに入る。外は暗いがバー車両は盛り上がる。

夜も更けてきた。ピアノ弾きにきいてみた。(英語)Vsoebar25

 「すみません、何時まで営業ですか?」

 「営業時間は決まっていません。お客様がお帰りになるまでです。」

ステキな言葉に感動。満足してキャビンに戻った。

快適な眠りだった。

(写真はオリエントエクスプレス提供)

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コメント

な、なんとうらやましい・・・素敵な時間でしたね。

列車でのディナーが、3つ星レストランのコースで、後はピアノの生演奏をバックにカクテルですか!!素敵過ぎです。

海外で列車の中で泊まったのは、インドででした。インドの寝台列車と大違いですね!

今でも、オリエント急行って運行しているのですか?

投稿: Cojico | 2007年3月 8日 (木) 01時17分

Cojicoさん

 ご来館ありがとうございます。
「ベニス・シンプロン・オリエント急行」は定期列車ではありませんが、いまも走っています。臨時列車のため、今年は3月1本、4月は2本、夏場の8月が多客期のため5本、というような感じです。

 車両は20世紀初頭の伝統的なワゴンリー製のものでマホガニー仕上げで快適です。やや古いので夏でもクーラーはありませんが、日本と違って湿気がないので、小窓を少しあけておけば、夜も眠れます。

 小さな扇風機もついています。キャビンには、専用の洗面台もついていて、お湯も出ます。しゃれたトイレは、車両に一つですが、客室が少ないので、他のお客様とかちかうことも少くなかったですね。シャワーはありません。

 うれしいのは前の晩に車掌さんに朝食の時間をきかれるので、指定すると、あたたかいクロワッサンとコーヒーか紅茶をポットで、
「ルームサービス」してもらえることです。
だから朝もゆっくり仕度ができます。

ほかの路線もあるようですから、もし機会があれば、人生に一度の贅沢に、いかがですか。ロマンの旅へ。
あまり日本人は乗らないようですから。

投稿: もりたたろべえ | 2007年3月 9日 (金) 00時49分

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