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西欧美術紀行 《フェルメール》真珠の耳飾りの少女

 オランダ、ハーグの王立マウリッツハイツ美術館。そんなに大きな美術館ではないが、宮殿風の建物は趣深い。近くにフェルメールが生まれ、生活していた町、デルフトがある。そしてここ、マウリツハイツでは、「真珠の耳飾りの少女」と共に、フェルメールの最高傑作である「デルフトの眺望」に出会うことができる。

「真珠の耳飾りの少女」は最近、映画化されたこともあり、実に興味深い作品だ。マウリッツハイツで実物をみると、意外に小品なのだ。タテ47cmヨコ40cmのサイズで決して大きくはないが、存在感がある。ターバンを巻いた少女の瞳の輝きに引きつけられる。Pearlearring

「デルフトの眺望」に描かれた港の風景や旧教会、新教会の風景が、340年を経てもいまだにデルフトに残っている。光の小さな粒を表現した、フェルメールの繊細な技術がわかる。すばらしい作品だ。

フェルメールの現存する作品は、37点といわれている。中には偽作の疑いのかかるものもあるが、私は35点であると思う。ワシントンのナショナルギャラリーにある「赤い帽子の女」と「フルートを持つ女」の2点は、明らかにそのほかのフェルメールのタッチや色づかいと異なると確信している。しいていえば、フェルメールに影響を受けたデルフトの後世の画家の作品ではないだろうか。

いずれにしても謎の多い画家だ。最近出版された『フェルメール全点踏破の旅』は朽木ゆり子さんの労作だが、もう少し美術史的なつっこみがあれば、単なるエッセイに終わっていないだろうと思う。(集英社新書ビジュアル版)Delftview

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コメント

たろべえさん

 残念ながらフェルメールを知りませんでした。全作品が35とか37作品というのは少ないですよね。そんなに有名な画家なのでしょうか。確かに少女の絵は不思議な魅力があります。それからデルフトの風景画もしっかりした絵だと思います。日本ではどこかに行けばみられますか。

投稿: 通りすがりの旅人 | 2007年4月 9日 (月) 13時08分

通りがりさん
 
 コメントありがとうございます。
オランダの17世紀の画家、フェルメールですが、最近、日本にもちょくちょく作品が来ます。基本的には、現存する作品数は35から37点といわれ、残っている数の少ない画家です。

 ヨーロッパとアメリカに分布しており、確か6、7年前にワシントンとハーグで回顧展が開かれ、私もオランダ(ハーグ)でみました。今年は秋に「牛乳を注ぐ女」が東京にやって来るようです。

投稿: もりたたろべえ | 2007年4月 9日 (月) 17時53分

たろべえさん、

こんばんは。先日退院してきました。メッセージを残してくださり、ありがとうございました。まだ、一人で外出できる状態ではありませんが、徐々に以前のような生活に戻りたいと思っております。

3月のある雨交じりの寒い日、列車でハーグに着いた後トラムに乗り、池の側に建つマウリッツハイツ美術館に行きました。建物の周りには人影も無く、来館者も他に一組の老夫婦しかいなかったため、ここがほんとうにあの有名な美術館かしら、と疑問に思う程でした。

でも、この少女を見つけた時は、やっぱりここだったんだ!と安心したものです。ほんとにこの少女の眼には、引き付けられますね。

NHKのラジオフランス語講座2月号に、加賀乙彦氏がフランス留学中、「牛乳を注ぐ女」の絵の中のミルクを舐めたがった画家との共謀話があったのですが、そう思いたくなるほど、あのミルクは本物のように見えます。また観ることができるのを楽しみにしております。

投稿: Cojico | 2007年5月 6日 (日) 23時09分

Cojicoさん

退院おめでとうございます。
十分に静養してくださいませ。
フェルメールのあたたかいコメント、感謝します。

投稿: もりたたろべえ | 2007年5月 7日 (月) 16時25分

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