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《新潟の美酒がならんでいた》

 近所のスーパーの日本酒のコーナーに新潟の美酒がならんでいた。〆張鶴に久保田(千寿)、八海山である。(いずれも四合びん720ml)である。

価格は、「〆張鶴・月・特別本醸造」1,850円、「久保田(千寿)特別本醸造」2,400円、「八海山本醸造」2,200円となっていた。値段的には、現地や通販で購入する場合の倍近いが、これらの人気銘柄はなかなか入手困難だから、高いのはあたり前だ。どれもが思い出深い日本酒で、とくに八海山は最近、堪能したばかりだ。Vfsh0012

 「〆張鶴」の宮尾酒造には行ったことがある。鮭の遡上や瀬波温泉で知られる新潟県村上市にある小さな酒造だ。江戸時代の文政年間(1819年ころ)創業。大型バスで行きたいと、事前に連絡したら断られたので、村上の町にバスを置いて、希望者15、6名で出かけた。小さな店で、超人気の酒造なので、商売っ気はまったくない。もちろん「試飲」などもってのほかだ。店員さんも数人で、「団体」で買いに行ったら迷惑がられてしまった。(団体で行くところではない)しかし、味はうわさにたがわず、すっきりした後味の辛口でおいしい。

 まさに水のような飲み口のため、〆張鶴は、いつのまにか急に酔いがくる。さっぱりしている後味が特徴だと思う。

 「久保田」はいくつかにランクが分かれていて、わかりやすい。製造元は、いわずと知れた、新潟県長岡の朝日酒造、やはり江戸時代の天保元年(1830年)の創業だ。

ランクは、上から萬寿(まんじゅ)、碧寿(へきじゅ)、翠寿(すいじゅ)、紅寿(こうじゅ)、千寿(せんじゅ)、百寿(ひゃくじゅ)。実は錦糸町の寿司屋さんで「久保田」の6種類を小さなグラスで全部飲ませてくれる催しがあった。確か2,000円だったと思うが、翠寿が一番、口に合った気がする。もちろん、萬寿や碧寿のやわらかくすっきりした軽い飲み口は、印象に残った。香りもよい。

 そんな「久保田」の千寿を日本酒好きの先輩と泊りがけで飲んだことがある。とある旅館の居酒屋で、二人で「千寿」を飲みまくった。そのうち店の千寿がなくなり、それから「百寿」にかわった。間違いなく、千寿も百寿もうまい。やさしいやさしい酒だ。知らず知らずのうちに酔いがまわって、寝てしまったが、翌日、二日酔いすることもなかった。いまはこの先輩も鬼籍に入ってもう、いない。私は、よき飲み友達を失ってから、「久保田」は飲めなくなった。

 「八海山」は、新潟県南魚沼市にある、大正11年(1922年)創業の八海醸造の傑作である。うまい酒だ。いつの日か、もう一度、しみじみと新潟の美酒3種を飲んでみたい。

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