ご近所グルメ・手打ちそば《角萬》
「手打ちそば《角萬かどまん》」なのだが、上州のうどんといった雰囲気で、麺は「そば」なのに江戸前のそれより格段に太い。かなりコシがあり、喉越しはうどんに近い。ここでは待つのはあたり前。人気の店だから、昼時なら30分から1時間待ちは仕方がない。とにかく量も多い。定番は夏でも冬でも「冷やし肉南蛮そば」で、どんぶりにあふれんばかりの豚バラ肉。その下には一度、湯がいた長ネギ。麺はその下である。汁は濃い目の甘辛。そば湯もつく。別に薬味の白ネギもつく。この肉南蛮をほとんど80%のお客さんが注文する。
一年中ある「冷やしきつねそば」も捨てがたい。やはりどんぶりで出てくる。甘めに煮た油揚げと自家製揚げ玉、やわらかく甘い長ネギの下に大盛りのそばだ。この「揚げ」の味が実に絶妙で甘いと思えば辛い。辛いと思えば甘い。絶妙な味わいである。
食べた感じは、やはり太目のそばの味。歯ごたえしっかり、固ゆでだ。この店ではお客が「やわらかくゆでてほしい」などと、希望をいえる雰囲気はない。じっくり待つ。黙って平らげる。お金を払う。帰る。だから込み合う店内、合い席は常識だ。
お客には職人さん風情が多い。肉体労働者でなければとても大盛りは食べきれない。と、思うのが浅はかで、なかにはペロリと平らげる女性客もいる。東武線「業平橋駅」から徒歩5分。行列覚悟の店だが、間違いなく行く価値がある。忘れられないそばになる。(写真:たろべえ撮影)
角萬(向島店)
■ 東京都墨田区向島3-1-5
■ TEL:03(3622)7470
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