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《恋するフェルメール》有吉玉青著、白水社刊

 《恋するフェルメール》「36作品への旅」と題して、寡作な画家・フェルメールの作品を訪ね歩いた作家のエッセイである。昨年出版された『フェルメール全点踏破の旅』 (集英社新書ヴィジュアル版、朽木ゆり子)と同系統の書物といってしまえば、それまでだが、《恋するフェルメール》は、フェルメールに対する有吉さんの素直な気持ちや思い込みが随所にあらわれ、「読物」としておもしろい。

 それにしても驚いた。有吉さんはこの本の中でも紹介しているが、オランダのハーグで開催された「大フェルメール展」をみるツアーに参加して、一挙に23点のフェルメールをみている。実はそのときの添乗員が私である。

 有吉玉青(たまお)さんは、大物作家・有吉佐和子の一人娘だ。早稲田の哲学科を出て、東大の美学藝術学科に学士入学して卒業。その後、ニューヨークに留学。母親ほど多くの作品は、書いてはいないが、エッセイには、不思議な魅力がある。

 正直なところ添乗中は、彼女が大作家の娘とは知らなかった。そのころ、彼女はすでに結婚されていて、苗字が違っていた。しかしきれいな人だと思った。しかもオランダでは、美術館のショップで流暢な英語を使い、南フランスでは、きれいなフランス語で食事の注文をされていたのを目撃し、ただものではない、と直感。帰国するやいなや文学好きの、わが妻に「○○玉青さんというきれいな人が、お客さんにいたよ」と話題にすると、すぐさま、「有吉玉青さんでしょ」と妻は、坪田譲治文学賞をとった『身がわり 母・有吉佐和子との日日』の作家であると断言した。(妻の話では、たまに雑誌で対談をしたり、短いエッセイを書いているという)

 そんな玉青さんに、三年後、添乗中、函館国際ホテルのロビーで偶然お会いした。再会である。彼女はちゃんと「フェルメールのときの添乗員さん」を覚えていてくれた。雑誌の取材で来ていたようだ。やはりきれいな人だ。

 そしてさらに八年後、《恋するフェルメール》「36作品への旅」に出会った。

なんと、この本の「あとがき」にこんな一節がある。(フェルメール作品に対して述べているのだが・・・)

旅をする中では、はからずも再会したものもあり、そのたびに発見があった。

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コメント

たろべえさん

いよいよ本にデビューですか。有吉玉青さんの”恋するフェルメール”出版記念のサイン会が紀ノ国屋書店渋谷店で先日あったそうです。〔ブログを検索していたら8月4日に行われたようでした〕
昼休みに近くの本屋に行きましたがこの本はありません。したがってまだ読んでおりませんのでなんとかアマゾンででも入手して感想を書きたいとおもってます。

投稿: 通りすがりの旅人 | 2007年8月10日 (金) 12時35分

たろべえさん、

ツアーにも英語もフランス語も見事に操る方も参加されるのですね。これも只者ではないですが、名前を言ってすぐに本名を当てる奥様も只者ではないと思います。

きっと添乗員という職業では、長年していると、そういう嬉しい再会も1つではなくて多々あるのでしょうか。仕事上において会社とは関係ないところでの喜びの一つかもしれません。

それにしても、23点、一挙にフェルメールを見られる喜び、そしてその雰囲気ってどういうものなのでしょうか?
うらやましい限りです。

本、トライしてみます。

投稿: Cojico | 2007年8月11日 (土) 20時55分

通りすがりの旅人さん

 ぜひ、「恋するフェルメール」読んでみてください。有吉玉青さんの審美眼というか、絵に対する感性もすばらしいし、エッセイとして書かれているので、とても読みやすいと思います。

Cojicoさん

 私もフェルメール作品は、30点をみています。「にせ物」と思われるものもありますが、この本はなかなか面白く読めます。
 いつも励ましのコメントありがとうございます。
 

投稿: もりたたろべえ | 2007年8月13日 (月) 09時16分

はじめまして。
私のブログで『恋するフェルメール』について記事を書きまして、その後、同書のレビューはないかとネット上をさまよっておりましたら、ここにたどりつきました。

有吉さんでそんなにきれいな方なんですか?
『恋するフェルメール』も言ってみれば、フェルメールが人と人を結びつけるという話でしたが、それにしても縁は異なものですね。

ついでといってはなんですが、こちらの記事を、私のブログでもご紹介させていただきました。どうぞよろしくお願いします。

投稿: umikarahajimaru | 2007年9月17日 (月) 01時05分

umikarahajimaruさん

ブログ拝見しました。たろべえをご紹介賜りありがとうございました。有吉玉青さんの「恋するフェルメール」を詳しく読んでいらっしゃいますね。感心しました。

 ところで玉青さんですが、写真画像もいくつか公開されていますので、ネットで検索してみてください。色白できれいな方です。

投稿: もりたたろべえ | 2007年9月18日 (火) 12時31分

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