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《夏休みのクラブ部活動》

 中学校のグランド、夏休み期間中はクラブの練習がある。本当はサッカーがやりたかったが、その中学にはサッカー部がなく、陸上部に入った。短距離走が得意で学校で一番か二番目に足が速かったのが理由。

 夏休みの練習はきびしかった。とくに「インターバル・トレーニング」といって、グランドをまず、100mを全力疾走後、続いてジョギングで100m流す。これを10本やって、5分程度休み、またこのセットを10本という具合だ。しかもいまとは決定的に違うのが、練習中に水分補給が許されていなかったことだ。現代のスポーツ医学から考えれば、おそろしい話だが、すべて運動は「根性論」で片付けられ、中学生の部活動でも口からアワを吹いて倒れるまで練習が続く。

すべての練習が終わるまで水を飲ませてもらえなかった。だから顔を洗うといっては水道の蛇口からこっそり飲んだものだ。体に一定度の負荷をかけ、短い休息で集中して練習することにより、心肺機能を高めるのが、この種のトレーニングの目的だ。倒れないのが不思議だった。別にとりたてて根性があったわけでもない。

 少年サッカーの指導に携わるようになり、「スポーツ少年団の指導員」の資格をとるために講習会に出たことがある。人工呼吸や心肺蘇生の「普通救急救命士」のライセンスももらった。そこで、「水分補給もせずに運動することの危険、無謀さ」を教えられた。

 高温・多湿の環境下で水分の補給をおこなわずに長時間運動を続けると、体温の上昇と脱水症状が起こり、循環器系不全となる。人間は、皮膚の表面から空気中へ熱を放出するが、汗をかくことにより、その汗が蒸発する際に熱を奪って体温を調節している。しかも真夏で外気温が30度以上の場合、汗を出して体温を下げることができなくなる。湿度が75%以上に高くなると、汗も蒸発しにくく、流れ落ちるだけとなり、発汗による体温調節機能は停止していく。体の中に「熱」が蓄積されてしまう。車のエンジンのラジエターの故障ようにオーバーヒートしてしまう。体温が上がる→発汗停止→虚脱感、けいれん、意識混濁、こん睡状態・・・これが「熱中症」のメカニズムである

 また汗をかくと、水分と同時に塩分も失われていく。塩分の不足は熱疲労からの回復を遅らせる。だから水分と同じように0.1から0.2%程度の食塩水の補給も必要だといわれている。で、あれば、やはりスポーツドリンクがおすすめ。ポカリスエットでもアクエリアスでもゲータレードでもよい。Photo Photo_2 Photo_3

「塩分」とは、ミネラル成分(電解質)のことで体内の水分とともに重要な成分だそうだ。たとえばポカリの成分は、汗とともに失われる体液と同じ、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムなどである。

なんだか《スポーツ医学講座「水分補給」》になってしまった。わずか30年前のことだが、「根性」の名のもとに水分補給もままならず、しかも足腰に悪い影響を与える「うさぎとび」なんていうトレーニングも流行していた。「巨人の星」の星飛雄馬を思い出した。

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コメント

たろべえさん
この連日の暑さで毎日のように熱中症で亡くなる方がいます。このブログを読むとそのメカニズムがよく理解できました。テレビや新聞でも言われているようにこまめにスポーツドリンクで水分や塩分を補給すれば予防できることがわかります。スポーツの指導者の方々は最低でも此の位のことは勉強して欲しいですね。

投稿: 通りすがりの旅人 | 2007年8月20日 (月) 11時29分

その通りです。熱中症は予防できます。
コメントありがとうございました。

投稿: もりたたろべえ | 2007年8月20日 (月) 22時56分

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