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《玉くしげ》を読む【その13】熱海から日金山(十国峠)、箱根へ

4月25日Photo

しゝのめに起きて空みれば、いとよく晴れたるに心いさみ、湯あみし、朝がれひ(朝食)たべ、立ちいづるまうけ(もうけ:準備)するに、はや「かごきたれり」といへば、宿をいづ。あるじのうからやから(宿の一家一族全員)、門にいでゝ送る。又のゆあみをちぎりて別れさり、かごに乗り行くに、今井(本陣)の前を通れば山道也。

 明け方、空を見れば、よく晴れていて心が踊る。温泉に入り、朝食。出発の支度をしていると、_edited 早々と駕籠(かご)が来た。宿の見送りを受けて出発。本陣今井家の前を通過すると、山道である。日金山(ひがねさん)を登ぼり、十国峠を越えれば箱根である。この山道には、一丁(約109mごとに道標の石碑が建っている。二十丁で休憩。麓(ふもと)には霧が出ている。

かへり見るあたみのさとはきり(霧)こめぬ 今朝ゆあみしゝ宿をしぞ思ふ

 さらに三十丁には「日金地蔵堂」におまいり。さらに十国峠に到着。

かねてきく、「十国五嶋眺望の地」なりと。かごより下りて見るに、北風つよく吹出て空くもり、其の国々のめあて、さだかにはしらねども、山は千重にかさなり、海は空もひとつになるまで見わたし、絵の道しらば筆とりてうつさまほしきけしき也。

確かにここは、絶景の地である。駕籠を降りて見ると、北風が強く吹き、空はくもりで、諸国の展望は確かではない。山々は重なり、海と空が一つになる。絵の心得があれば、絵筆を取り描きたくなるほど、美しい景色。そういえば、観光バスで行き、ケーブルカーに乗り、レストハウスで昼食をとったことがある。晴れていれば最高である。Photo_2

【伊豆箱根鉄道、十国峠ケーブルカー紹介より】

十国峠ドライブウェーのターミナル十国峠は、箱根と伊豆を結ぶ接点に位置し、十国峠レストハウスなどドライブやバス旅行の休憩にかかせない拠点です。山頂へはケーブルカーが往復し、春にはツツジが満開になり、夏にはここちよい涼風が、秋には波うつススキの穂がなびき、冬には暖かい高原の日差しが心から歓迎してくれます。

<十国峠とは>

火が峰、日が峰、日金、丸山と呼ばれてきた山の一部で、何よりもこの名を高くしているのは、360度の視界をもつ広い展望です。昔から絵筆をもって、この展望を画こうと試みた人達も多かったようですが、この広さと美しさに歯が立たなかったと伝えられています。頂上からは十国五島が展望できるところから、この名がうまれました。

ちなみに<十国五島とは>

十国:伊豆・駿河・遠江・甲斐・信濃・武蔵・上総・下総・安房・相模

五島:大島・三宅島・利島・新島・神津島 という。

さらに進むと、伊豆と相模の国境(くにざかい)だ。熱海から三里(約12㎞)、箱根までは弐里

(約8㎞)である。富士山も真向かいに見える。

 雲をふむ箱根の山のみねにても猶(なお)雲の上に不二(富士)は見えけり

 間近に見る富士山の迫力は、すごい。もうすぐ箱根に到着。

Photo_3

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