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《金井忠兵衛旅日記を読む》【その1】

板鼻宿→二里十六丁(約9.5km)、安中→二里十五丁(約9.4km)、松井田→碓氷横川→二里半十六丁(約11.5km)、坂本(泊)

閏正月二日前夜より雪降朝五ツ時出立Photo_3

正月の2日。正月早々、前夜から雪が降り積もっている。五ツ時、即ち午前8時頃、板鼻宿を出発。同行は、同業者の一行11人である。

11名とは、金井忠兵衛、団菱(だるびし)森五郎、万年屋和三郎、吉野屋藤蔵、肴屋善介、信濃屋三治郎、角菱定治郎、沢屋音吉、本菱屋仲治郎、玉屋新八、鍬柄屋伊勢松。

 雪の中、仲間衆、知人・友人などが、見送りに出てくれた。とくに身内の者は、駕籠で次の次の宿場、松井田宿まで送ってくれた。

碓氷峠の関所は、箱根と同様に「入り鉄砲と出女」には厳しい関であったが、「手形御改め尤((もっと)も江戸へ入るは手形いらず」で、とくに問題がなければ、通行手形と関所手形の提示で済んだ。

 さて、雪の中を約30.4km歩いた初日は、「坂本宿」に泊った。おそらく午後3時頃、早めに宿「中村屋」に到着した。さらに、この日の食事メニューが記載されている。

 吸いもの:山鳥せり、大平(椀):色々取り合せ玉子とじ、大鉢:かづの子、皿:きんぴら牛蒡(ごぼう) 上酒弐升ばかり呑み申候

夕飯 皿:鮭塩引、平(椀):里いもとうふ、中:つけなす、汁:白みそ

朝(朝食) 皿:ぶりの切り身、平(椀):とうふ里いも、しみこん 椎茸又はかわり茸

 正月であったためか、通常の旅籠の食事と比して、かなり豪華である。体を暖める必要から「上酒弐升」を一行11名で飲んだ。数の子も出た。一杯飲んだあとの夕食では、塩引き鮭が提供された。それにしても、朝食では、脂(あぶら)の乗った「寒ブリ」もあった。

 斯くの如き馳走故、茶代共金弐分遣(つか)わす。

 余程、満足したのだろう、チップを含め、「お茶代」として2分(1両の半分、約30,000円)も奮発していた。もちろん、宿代とは別である。Photo_4 (版画:英泉、板鼻宿) 

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コメント

たろべえさん 御久し振りです。金井忠兵衛日記 面白そうですね。最も新年度でたろべえさんも御忙しいと思いますが 早く更新して下さい。

投稿: 通りすがりの旅人 | 2008年4月 7日 (月) 12時10分

通りすがりの旅人さん コメントありがとうございます。まさに四月から、日本へ来る、外国人旅行センターの責任者に異動となりました。大変多忙です。でもがんばって更新します。

投稿: もりたたろべえ | 2008年4月 7日 (月) 21時27分

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