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《金井忠兵衛旅日記》【その5】

 中山道の宿場「板鼻宿」(群馬県安中市)の宿屋の主人・金井忠兵衛は、文政五年(1822)1月2日から3ヶ月半の長い旅に出た。この記録が《金井忠兵衛旅日記》、サブタイトルが『文政五年伊勢参宮并(並びに)大社拝礼記行(紀行)』である。Mm

《金井忠兵衛旅日記》は、中山道から伊勢参宮、そして西日本を経て、九州の長崎まで、諸国、31カ国(県)を旅した。簡潔なメモ的記述だが、各地の宿屋(旅籠)で、夕食や朝食に何が提供されたのか、内容が書かれている。そこで、しばらくこの食事の記述をたどってみたい。

【信濃】

1月9日、須原宿 かしわや泊

夕食:サカナ、しみとうふ 朝食:花かつを、こぶ、とうふ

Photo

1月10日、馬篭(馬籠)宿 はちや源右衛門泊

夕食:サカナ、いも・にんじん・こんにゃく 朝食:さば、とうふ・こんぶ

【美濃】

1月11日、釜戸宿 ききょうや泊

夕食:さんまのひもの、とうふ・ねぎ 朝食:えび、いも・大根・にんじん

1月12日、内津宿 福島屋泊

夕食:さんまのひもの、こんにゃく・かき、とうふ・あぶらげ 朝食:玉子、いも大根、とうふ

1月13日、名古屋 銭屋泊(一行は、東海道廻りで来た6名と合流し、17名となる)

夕食:サカナ、とうふ、ばかぬきみ(赤貝)、汁 

朝食:かじき、大根、あぶらげ、汁

 やはり注目すべきは、中山道は山中の宿場で、「さば(鯖)」や「さんま(秋刀魚)」の干物が出ていることだ。単に「サカナ」とあるのは、日記には「肴」と表記されているため、飯に添える副食物の総称で「おかず」という意味にもとれる。

 江戸時代も後期になると、街道の交通も発達し、物流も盛んであったようだ。名古屋は、もともと海が近く、貝類も獲れる。それにしても、旅籠の食事は、いま考えればまことにヘルシーである。

_edited_2 (中:英泉「馬籠」峠ヨリ遠望之図、

下:サンマ干物イメージ)

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