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【にっぽん旅の文化史】《お神輿考》

 今年の《三社祭》も見事に終わった。二年振りの本社神輿の宮出しもたいした混乱はなかったようだ。担(かつ)ぐときの掛け声も『えっさ、えっさ』や『せいや、せいや』、『そいや、そいや』が聞こえた。最近、地元担ぎ手の人手不足で全国から「神輿同好会」の面々が、浅草にもたくさんやって来るそうだ。

 おみこしは漢字で「神輿」あるいは「御輿」と書く。空の上や遠い海の彼方から、民衆の招きに応じてやって来る神霊(かみのみたま)の乗物だそうだ。もっとも祭りのたびに神様に来ていただくより、つねに人々のそばにいてほしいという当然の要求から、村には「神の社(やしろ)」、つまり神社をつくるようになった。民の五穀豊穣、豊作、大漁、無病息災、安産や商売繁盛への願いにこたえる目的で、神霊に乗っていただき、

村々を練り歩き、ご利益に授かる。いってみれば、神様の乗物である移動式の小型の神社が、「みこし」であり、「山車(だし)」や「屋台」の始まりであった。

三社祭の「花川戸丁目」町会の「神輿」を見ていただきたい。屋根には縁起のよい瑞獣で、四霊の一つ「鳳凰」がいる。鳳凰(ほうおう)は、雌雄(しゆう:オスメス)一体の陰と陽の対立があえて調和を示す陰陽思想からくる、きわめてめでたい鳥である。さらに鳥居がある。屋根には、鳳凰のほか、宝珠と呼ばれる「葱花(そうか)」が飾られることもある。(日本武道館の葱花を想像していただければよい)神社の建物と同様に胴の部分にも細工や彫刻が施されている。したがって構造的には、神輿は屋根と胴、そして台輪(台座)からつくられており、まさに英語の“Portable Shrine(ポータブル・シュライン:移動式神社)“である。

また神輿が村々(町内)を練り歩くことを「渡御(とぎょ)」という。さらに神輿が休憩をとる場所を「御旅所(おたびしょ)」といい、神酒所ともいう。なるほど、担ぐ人は、酒に酔いながら棒につかまるわけだ。そして、祭りの早朝、神社から神輿が出発

することを「宮出し」といい、社に戻ってくることを「宮入り」という。

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コメント

たろべえさん、みこし同好会で関東近郊に出没しています。三社祭と検索してこのブログにたどりつきました。勉強になりました。ありがとうございます。

投稿: 祭好きの職人 | 2009年5月21日 (木) 21時47分

祭好きの職人さん、コメントありがとうございます。きっとこの時期は、いろんな場所で「おみこし」をかつぐのですね。うらやましい。もしよろしければ、同好会の活動を教えてください。beer

投稿: もりたたろべえ | 2009年5月21日 (木) 22時19分

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