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百年前のハワイ《アレキサンダー・ヤングホテル》

 日本初の海外団体旅行、明治41年(1908)の世界一周ツアーでの最初の寄港地は、ハワイ・オアフ島のホノルルであった。100年前の宿泊先は、ビッショプ通りとホテル通りの角にあった大きな《アレキサンダー・ヤングホテル》であった。ツアー参加者の野村みちの日記にはつぎのように紹介されている。

 “これほど広大な建築と行き届いた設備はアメリカ本土にも数少ないと聞いておりましたが、まさにその通りでした。

 大理石の装飾は目を驚かせる見事なものですし、客室数は二百以上。近年増加している避寒客をオアフ島に集め、太平洋航路の旅行者にホテルを知ってもらってホテルの名声とともにハワイを世界に紹介しようという目的で造られたそうです。(略)今のところは収支が折り合わないそうですが、半永久的な将来の利益を見越しているので、現在の赤字は気にしないそうです。”(野村みち著『ある明治女性の世界一周日記』神奈川新聞社刊より)

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 《アレキサンダー・ヤングホテル》は、1903年スコットランド出身の実業家・アレキサンダー・ヤングの名を冠して開業した。ハワイ島ヒロの砂糖キビ工場や製糖工場の成功で財を成したヤングは、当時の2百万ドル(現在の200億円近い巨額)を投じて、部屋数300室の豪華ホテルを建設した。イオラニ宮殿やアロハタワーに近いダウンタウンである。ヤングは、「ハワイのホテル業界の父」と呼ばれ、1901年、ワイキキにオープンした「モアナホテル」や「ロイヤル・ハワイアンホテル」に後年、出資し、現在の世界に誇るリゾート地の基礎を築いたともいえる。残念ながら先の《アレキサンダー・ヤングホテル》の建物は、1981年に取り壊されてしまった。

 余談ながらハワイのお土産の定番「マカデミアナッツ・チョコレート」は、1950年、この《アレキサンダー・ヤングホテル》内の売店で、はじめて販売され、人気を博したそうである。

Photo

      参考:The Honolulu Advertiser 2006年7月2日号

※アレキサンダー・ヤングホテルのイラストは当時の絵ハガキより

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