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《嘉永五年道中日記》を読む【その3】

16日 三嶋宿(静岡県三島市)→由井宿(静岡県庵原郡由比町)約39km

 三嶋明神大社(三嶋大社、静岡県三島市大宮町二丁目15号)が南向きにある。本社(本殿)の左に南天の木の大きな株があり、御宮は赤金の瓦、まわりは石の垣根。ここは天下の御普請で御朱印は500石、神主の家は10軒ある。大門(総門)に池があり石橋がかかる。鯉・鮒がたくさんいる。石の鳥居(大鳥居)がある。

 次に八幡村・喜瀬川村だが30間の板橋があり、この橋の際から二町ほど回り、ここに亀鶴観音(潮音寺亀鶴観音、沼津市大岡34)という寺がある。ここから沼津藩の領地で豆州・駿州の国境で、このあたりには古くからの木々が多い。

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(三嶋大社 三島市提供)

 

 三嶋大社は広大な敷地をもち、立派な神社である。江戸時代にも有名な観光名所であったことは間違いない。

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(広重 沼津宿)

沼津宿へ一里半。入口に三王の社?(山王神社/沼津日枝神社、沼津市平町7-24)が右側にある。ここは石高五万石、水野出羽守の御城下である。それより(沼津宿の)出口に富士浅間の社(沼津浅間神社、沼津市浅間4)がある。駿東郡松長村、ここは風景(がよく)、左に千本の松原という見所がある。

 原宿へ一里半、柏原村(富士市)、ここは立場である。(ウナギの)蒲焼が名物。次に本吉原、ここにはびしや門の社(毘沙門天妙法寺、日蓮宗、香久山、富士市今井毘沙門町2-7-1)がある。それより今泉村、ここは富士の巻狩りの時、御陣所となったと伝わる。絶景である。ここに24間の板橋があり、この橋は大橋という。ここまでの間右側はうき島ケ原といい、長さは三里ある。

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(沼津浅間神社 沼津市提供)

 「富士の巻狩」は、鎌倉時代に源頼朝が富士の裾野(現在の静岡県御殿場市付近)や朝霧高原でおこなった大規模な狩りである。「巻狩」は、鹿や猪などが生息する狩場を多人数で四方から取り囲み、徐々に囲いを縮めながら獲物を追い詰めて射止める狩猟のことである。おそらく頼朝の権威を天下に示すものだったと推測できる。

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(広重 吉原宿)

 吉原宿へ三里六町(約12.4km)、左側の甲州屋喜左衛門にて6日の昼食、72文(約720円)。

 次に本市場(静岡県富士市)、ここは立場である。白酒の名物がある。土橋がある。東ぬき村、ここに富士川の渡しがあり一人前24文。岩淵川岸、ここに栗の粉もちが名物である。堀が多い。ここより甲州に出る道がある。次に富士見峠があり、ここに茶屋がある。

 

本市場(もといちば)宿は、吉原宿と蒲原宿の中間にあり、多くの茶屋が並び旅人たちで賑わっていたようだ。名物として白酒、ネギ雑炊、肥後すいき(サトイモの茎)などが有名であった。

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(栗粉餅:くりこもち 弁天堂)

蒲原宿へ三里。北の方角に伊豆山が左に見える。このあたりは製糖所(砂糖)が多く、製塩業(塩)もあり、左側は浜辺である。

 由井(由比)宿へ一里。左側の旅籠・江戸屋元助に6日宿泊。宿泊代180文(約1,800円。

 

 蒲原周辺は、江戸時代、塩田がたくさんあった。いわゆる製塩業が盛んであったそうだ。また、「由比」といえば今なら「桜えび」で有名だが、この時代にはどうだったのだろうか。

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