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《嘉永五年道中日記》を読む【その31】

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216日善光寺(長野県長野市大字長野元善町491-イ)→坂木宿(長野県埴科郡坂城町)約37km推定

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(善光寺 長野市地域ポータルサイト)

 それより朝、善光寺の開帳(お朝事、朝の勤行)に参詣いたし、ここにて数珠を22文で買う。それよりかいだん廻り(お戒壇巡り)をする。本尊より右に入り、結願して山門の西寺より出る。善光寺如来の正面には、義光義助の木像があり、弥生姫という木像がある。(正面には「御三卿」つまり、中央に善光寺開山の祖とされる本田善光卿像、向かって右に善光の妻弥生御前像、左は息子の善佐卿像が安置されている)

(善光寺は)御朱印千石、ここには宿坊も多く武蔵の国の宿坊は常智院(長野市元善町478TEL026-235-4012)といい、(本堂に向かって)右側にある。

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(御三卿 善光寺)

 前町にはさなだ帯(を売る店)が多くある。土産に買うのもよい。それより久保の橋土という女郎町(遊郭、鶴賀新地か?現在の住所で長野市東鶴賀町)がある。料金は二朱(16万円として約7,500円)。宿(藤屋)より三町ほど左に入り、二町目の隠宅藤屋があり、ここに5人泊まった。

 それより16日五ツ時(午前8時)にここを出発。次に丹波川の渡し、50文。丹波嶋まで一里。それより帰り道である。

 この旅でもあるように、江戸時代、伊勢参りと善光寺詣ではセットの場合が多かったようだ。また西国三十三箇所、坂東三十三箇所、秩父三十四箇所の(合計百番札所)番外札所となっており、その結願寺は秩父三十四箇所の三十四番水潜寺だが、「結願したら、長野の善光寺に参る」といわれている。

善光寺は、山号:定額山で無宗派の単立寺院である。実際には山内にある天台宗の「大勧進」と25院、浄土宗の「大本願」と14坊によって護持・運営されている。「大勧進」の住職は「貫主」と呼ばれ、天台宗の名刹から推挙された僧侶が務めている。「大本願」は、大寺院としては珍しい尼寺である。

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(お朝事 善光寺)

 日の出とともに本堂で始まるのが「お朝事(あさじ)」。善光寺全山の僧侶が出仕して勤めるおごそかな法要で、365日欠かさず行われている。かつては「お籠り朝詣で」といわれ、全国からの参詣者が本堂で一夜を明かし、翌朝のお朝事にそのまま参列することが一般的であったが、文化財保護の関係で、明治末期から本堂での寝泊まりが禁止され、現在では各宿坊が参詣者の宿泊手配と案内をおこなう。1月・2月のお朝事は、午前659分開始。

 有名な「お戒壇めぐり」は、本堂の内々陣の右手に入口がある。七段の階段をおり地下を進む。真っ暗である。右手で腰の高さで壁をなでて進む。暗闇の中を45mほど進むと、ご本尊の下あたりで「極楽の錠前」に触れることができる。この鍵に触れることでご本尊と結縁し、極楽浄土行きが約束される。暗闇の恐怖や他の人に足を踏まれたりして大変だが、ゆっくり歩くことで貴重な体験となる。

 篠ノ井追分へ二里。ここに角のひしやがある。(休憩)それより江戸道に入る。この間に竹間川(千曲川)矢城の渡し、同じくつなくりにて(渡る)22文。

 矢代宿(屋代宿、長野県千曲市)へ一里。大和屋弥兵衛にて昼食、64文。この間に小嶋村、さなだ帯を織り出す所がある。

 下戸倉(千曲市)へ一里半。この間に左側、大きな岩山がある。

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 坂木宿(長野県埴科:はにしな郡坂城町)へ一里半。右側の旅籠・ふじや又右衛門にて216日宿泊。宿泊代148文。

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コメント

本堂でお参りするのは左側だと聞いています

て 間に畳があって 週末に行くと間に 人が入ってしまうので 願いが薄まる気がします

投稿: ikkun | 2012年10月 9日 (火) 20時58分

ikkunの詳しい善光寺、さすがに、本堂でのお参りは左側というのは、初耳でした。私も善光寺へは、何度も行っていますが・・・。

投稿: もりたたろべえ | 2012年10月11日 (木) 14時05分

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