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《安政四年伊勢参宮道中記》を読む【その8】

1228日 神戸(かんべ、三重県鈴鹿市神戸)→松坂(三重県松阪市)約37km

■(神戸)右に本田伊予の守の城があり、石高15千石。この間に鎌倉権五郎の古跡がある。

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 鎌倉権五郎こと平景正は、後三年の役(108387)の折に、眼を射られるも、自らその矢を抜いて戦ったと伝えられる武勇伝の人物。「しばらく、しばらく~」のセリフでお馴染みの歌舞伎十八番『暫』の主人公としてもよく知られている。

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(子安観音寺 提供:かんこうみえ)

■白子(三重県鈴鹿市)より一里半。ここに紀州様の御陣屋があり、石高6万石。次に菊一紋治郎刀鍛冶がある。次に白子山観世音(子安観音寺、三重県鈴鹿市寺家三丁目2-12、高野山真言宗)があり、ここにふだん桜がある。28日、そのほかに楠の木がある。

■上野(三重県津市河芸町上野)より二里。この宿場のはずれに高田門跡の立石(標識)がある。門跡の境内は広く、お参りする所が多い。

 

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(高田本山 提供:津市観光協会)

 「高田門跡」は三重県の中ほど、津市一身田町に位置し、宗祖親鸞聖人のみ教えをまっすぐに受け継ぐ浄土真宗の寺院。高田本山と通称親しみを込めて呼ばれている。真宗高田派本山。専修寺の境内には数多くの伽藍(がらん)が建ちならび、中でも一番大きな重要文化財でもある御影堂(みえいどう)は平成の大修理により平成19年に修理が完了した。

 

■津町(三重県津市)より二里。柏屋徳兵衛にて昼食、100文。ここはよい町であり、長さは72町(7.85km)。

■平田(同) ここに土橋がある。次に藤堂和泉守のお城があり、石高36万石である。ここに烏八幡宮(津八幡宮、三重県津市藤方)があり、次にかん音があり、それより岩田川、36間の橋があり、からかねきぼし(橋の欄干に唐銅擬宝珠:からかねぎぼうしが付いている)。

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(からかねぎぼし:イメージ)

■雲津(同)より十八町。ここ雲津川、舟渡し12文。

■月本(三重県松阪市中林町)より十八町。伊賀越え(の道)は、(道の)奥に(ある道標に)記してある。ここに伊賀越えと奈良越えの立石(道標)がある。

 

月本にある街道の追分は、奈良街道と伊勢街道との分岐点であり、ここには旅人や籠かきなどの休憩所であった立場(たてば)が置かれていた。

 

■六軒茶屋(三重県松阪市六軒町)より一里。ここに大和はせ(長谷)越えの立石(道標)がある。

 

1228日、松坂(三重県松阪市)より一里半。旅籠・大すかや喜兵衛に宿泊。宿泊代180文。

 

1229日 松坂(三重県松阪市)→山田町(三重県伊勢市山田)約24km

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■(松坂)ここに紀州様の御陣屋があり、石高6万石。次に28間の橋がある。次に徳和坂の石橋がある。

■櫛田(同)より一里半。くし田川の渡し14文。次にぬき川の渡し6文。

■稲木(同)。ここにたばこ入れ屋(たばこ入れを売る店)が多い。つぼや本家は、脇に稲荷社がある。

 

伊勢参宮の名物の土産として、壺屋紙の煙草入れは有名であった。

夕立や伊勢の稲木の煙草入れ 古なり光る強い紙なり (降る、鳴る、光る、強い雷) とうたわれ、江戸までもよく知られていたそうだ。 

壺屋紙とは、和紙を固め、油を引き、型押しされた擬革紙(ぎかくし)。本物の革製品のように作られた。稲木の壺屋池部清兵衛は、煙草入れよって巨万の富を得たといわれている。いまは、その屋敷跡の一部だけが稲木の伊勢街道沿いに残っている。(参考:松阪郷土史)

 

■明星(三重県多気郡明和町明星)より半里。■新茶や(同)より十八町。

■小畑(伊勢市小俣町)より十八町。この宿場まで御師(おんし)が出迎えに来る。

1229日、山田町(三重県伊勢市山田)。御師(手代?)中川安太夫扱い。八日場より十町、御師・三日市太夫次郎邸に宿泊。

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