日本ではじめてラーメンを食べたのは、水戸光圀(黄門様)であるといわれている。水戸(いまの茨城県水戸市)では、当時のレシピを再現して、《水戸藩らーめん》が食べられる。実は東京でも三鷹市にも、これを提供するお店がある。先日、用事で荻窪へ行く機会があり、寄ってみた。
三鷹市下連雀にある中国料理《杏苑(きょうえん)》である。JR中央線三鷹駅からは、徒歩20分ほど、住宅地にある。「水戸藩らーめん」の幟(のぼり)が遠くからでも目立つ。店内には、TBSテレビの『水戸黄門』の少し古いポスターが飾ってある。さっそく《水戸藩らーめん》を注文。800円。
日本で初めてラーメンを食べたのは黄門さまです
水戸黄門さまこと徳川光圀公は「大日本史」編纂のために、中国から招いた儒学医者・朱舜水(しゅしゅんすい)から中国麺の教授を受け、小麦粉と藕粉(おうふん、おうふぇん)とあわせた異国の麺を作って食べていました。
また。この麺を食べる時には『五辛(ごしん)』を添えています。
『五辛』は、にら、らっきょう、ねぎ、にんにく、はじかみの五種類で、五臓之気を発すると言われています。また、「陰陽五行」の儒教の哲学の影響で、肉には必ず兄弟分の椎茸を用いています。
元禄10年(1697年)、西山荘を訪ねてきた日周、日乗というお坊さんや、家臣たちに中国麺をご馳走したという記録も残っています。光圀公は、当時では珍しかった牛乳や牛肉、豚肉などの料理も。誰よりも早く食べていたという好奇心の旺盛な方でした。
※貴重な文献を元に、光圀公が好んだ当時の中国麺を再現しました。
「薬膳・水戸藩らーめん」を是非、一度ご賞味下さい。水戸藩らーめん会
特徴はなんといっても麺である。レンコンの粉を小麦粉に練り込んであるため、灰色の中太麺だ。具材もユニークだ。焼豚、椎茸、チンゲン菜、ほうれん草、ゆで卵、メンマ、クコの実、松の実、刻み長ネギ。鶏ガラや豚骨でダシをとったあっさりした塩味だ。
「和風らーめん」といった感じだ。麺もうまい。ちなみにレンコンの粉は、藕粉(おうふん、おうふぇん)と呼ぶ。

もちろん薬味の五辛も付く。小さな梅の小皿に、刻みラッキョウ・すりニンニク・ニラ・すりショウガ(五つ目はスープの上に刻みネギ)だ。これらもスープに入れると風味があっておいしい。もちろん現代風にアレンジしたものだが、楽しいラーメンだ。
なお、《杏苑》さんは、水戸出身ではなく、テレビや映画の東映関係者からの発案で、話題づくりに「水戸藩らーめん」を始めたそうだ。もちろん、ほかの麺類や料理もおいしいと地元の方々に評判がよい店だ。
■ 中国料理 杏苑(きょうえん)
■ 東京都三鷹市下連雀7-9-4
■ TEL:0422(45)1948
■ 水曜定休
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